助けてもらいながら生きている。

初めての海外。右も左もわからない。
インターネットで調べることもせず、英語も中学でやった経験だけ。
現地の情報も全くわからない中、飛び立つ。
でも、それが楽しかった。

それから日本に帰ることにした。

スイスのチューリッヒ空港から日本へフライトする直前に、言われた言葉。
「日本国指定のコロナ専用用紙に印字されてないとダメだ。残念だけど、君はフライトできない。」

チューリッヒ空港でPCR検査を受けて、陰性証明書も発行してもらっていた。
でも日本国指定の紙に記載のものがないと乗せることができないと彼は言った。

具体的に何を話してるのかも分からないけど、もう帰れないんだと唖然とした。
別の男性スタッフの方が日本語を話せて、
「友人の日本人も同じ目にあっていたよ。紙一枚だけでね。」
と、同情してくれた。

あと10分、もう帰れない。

そこで一人の日本人と、はじめに対応してくれた女性スタッフさんが必死にサポートをしてくれた。
英語でスタッフを説得してくれたり、もし乗れなかった時どうしたらいいかも聞いてくれた。
優しさに涙ぐんだ。

もうフライトの時間は過ぎていた。
覆る事もなく、フライトはダメになった。

突然、女性スタッフさんが怒りながら電話を始めた。
そのときはよく分からなかったが、どうやら僕のためになんとかしようとしてくれてたのだ。

上司のような人が来てスタンプを押してくれた。
「行け!」と一言。

おかげでフライトできた。

このお二方の名前も知らない。
僕のこともきっと知らない人たち。
もう一度会えたら伝えるんだ。

「助けてくれてありがとうございます!」

僕は、助けてもらいながら生きている。

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